お知らせ

 慣 の 力
校長 鶴巻 一郎
 単位制による定時制課程の後期始業式の際に、今後の学校生活等に生かしてもらえればと思い、以下のような話をしました。

 ……「習慣は第二の天性である( Habit is a second nature.)」という諺(ことわざ)があります。習慣は、その人の生き方を変え、人生を決めるとまで言われます。そして、小さな習慣の積み重ねこそが、予想もしない大きな仕事を成就させる力となるのです。

 例えば皆さんは、勉強など、自分にとって大切なことを、1日のどの時間帯に行っていますか。夜の比較的早い時間帯に勉強している人もいるでしょうが、夜かなり遅くなってから勉強に熱が入ってくる、という人もいると思います。勉強時間も個人差があると思いますが、自分にあった時間帯で、ある程度のまとまった時間を集中して勉強できる習慣を是非とも身に付けたいものです。

 夜は眠くて勉強ができないという人は、早く寝て早朝に勉強することを試してみるのも一つの方法です。それによって勉強の習慣化に成功した人も、大勢います。早朝の勉強や仕事は、夜よりもずっと効率が良いという話も聞きますし、早朝には集中力がすばらしく発揮されると言う人もいます。歴史上の有名な人物にも朝型の人がいます。例えばドイツの文豪ゲーテは、早朝に立ち机で勉強したと言われています。

 また、朝の時間を勉強や仕事に活用する習慣以外にも、自分のためになる習慣はたくさんあります。「人間の善さ(徳)は、習慣付けに基づいて生ずる」というのは、古代ギリシャの哲学者アリストテレスの言葉です。人間としてのすばらしさは、どのような習慣を身に付けたかによって決まるということですが、端的に「習慣が人をつくる」と表現されることもあります。そして、実に多くの人々が、身に付けたい習慣について語って来ました。

 最後に、『7つの習慣』というベストセラーで挙げられている、自分自身に関わる3つの習慣を紹介します。①主体性を発揮する(自覚して行動を選択する)②目的を持って始める(なりたい自分を想像してから始める)③重要事項を優先する(重要なことを後回しにしない)という3つです。皆さんも、もう一度自分の生活スタイルを反省してみてください。そして、自分のために必要な習慣、身に付けたい習慣について考えてみてください。

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                  初心忘るべからず

                       校長 鶴巻 一郎

 齋藤校長先生の後任として着任しました鶴巻一郎と申します。大宮中央高校には、通信制、単位制による通信制、単位制による定時制という3つの課程がありますが、どの課程の生徒も「自ら求め」「たがいに励まし」ながらより良く学んで行けるように、先生方といっしょに努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 ところで、「初心忘るべからず」という言葉をご存じでしょうか。この言葉は、多くの人がどこかで聞いたことがあると思いますし、その意味も、辞書を引かなくても思い浮かぶのではないでしょうか。おそらく、「最初に抱いた志や思いを忘れずに、努力を続けなさい」という意味だと、多くの人が理解していると思います。確かに、このような意味でも使われているようで、その用例が誤っているとまでは言えませんが、これが最初に言われた時には、もう少し深い意味が込められていたようです。

 「初心忘るべからず」という言葉は、600年ほど前、室町時代に「能」を大成した世阿弥という人が『花鏡(かきょう)』という本に書いた言葉として有名になったものです。世阿弥によれば、ここで言われる「初心」とは「最初の志」ではなくて、「未熟な状態」、特に「芸や踊りが身に付いていないみじめな状態」を指しています。この意味は、今では「初心者」という言葉の中に残っていると言えます。つまり「初心者」とは、「習いはじめ、学びはじめたばかりで、まだ何もできない未熟な人」を指しており、世阿弥の言いたかった意味を伝えているわけです。

 しかし、まだはじめたばかりで未熟だからこそ、この自分を何とか成長させたいと強く考えるわけで、そうした気持ちを持てるのも、「初心」の大きな特徴と言えると思います。「初心」つまり「未熟な自分の状態」を思い出すのはつらいことですが、それだからこそ成長するための強いバネとなるのではないでしょうか。

 また世阿弥は、「時々の初心」「老後の初心」という言い方もしています。これは、若い時だけでなく、年を重ねてからも、また老年になってからも、自分が成長し精進するためには、「初心」つまり「未熟な頃の自分」を忘れないことが大切だと言っているわけで、ここには、芸の道を極めようとする世阿弥の執念さえ感じられます。

 やや難しい話になってしまったかもしれましたが、ここまで見てくると、この言葉の持つ深みも少し分かってくるのではないでしょうか。「初心忘るべからず」という言葉を、現在の自分に当てはめて生かしていただけたら幸いです。

          Smile   for   you 
 色とりどりの花が咲き誇る季節の到来です。
 新しい道に進むみなさんへ大宮中央高校からエールをおくります。
 どんなときも、自分を信じて、主体的に生きることを大切にしてください。